包茎にも種類がある
2つ目は真性包茎で、平常時も勃起時も亀頭に包皮がかぶっており亀頭を露出させられない状態のことです。包皮と亀頭が癒着している、包皮の出口が並外れて狭い、この2つのどちらか、あるいは両方が真性包茎の原因です。真性包茎は衛生面でも非常に問題がある状態なので、もし真性包茎に悩んでいるのならばすぐに医療機関で診察してもらうとよいでしょう。
3つ目はカントン包茎で、こちらは真性包茎の包皮の出口が狭い状態と似ていますが、真性包茎よりは包皮を剥ける状態です。しかし、真性包茎より状態がよいわけではなく、むしろ真性包茎よりも危険性があります。無理に包皮を剥くと痛みを感じる、これも十分に問題なのですが、本当に問題なのは無理に剥いた結果として陰茎が締め付けられる恐れがある点です。最悪、壊死する恐れもあるため、剥いて痛みを感じるのであれば自力での改善は避けてください。泌尿器科の場合、真性包茎とカントン包茎に関しては包茎手術で保険が適用されますが、仮性包茎は保険が適用されません。
包茎は病気なの?
まず、生まれた時の真性包茎は年齢と共に解消されるケースが多いものの、それでも真性包茎が解消されない人もいます。真性包茎は皮を剥くことが困難で垢が溜まりやすいなどの問題点があるため、保険適用の上で包茎手術が受けられるのです。厳密には真性包茎は病気ではないものの、大人の真性包茎は病気に近い状態だと考えてください。
一方、普段から完全に皮が剥けていないものの、自力で皮を剥くことができる仮性包茎だと話が変わってきます。皮が剥けていないと垢が溜まりやすいものの、これは自分の心がけで何とでもなる問題です。仮性包茎の包茎手術が保険適用されないことも、仮性包茎が病気ではないことを示しています。しかし、たとえ病気ではなくても、仮性包茎が男性にとって悩みの種であることは間違いなく、悩みの深さという意味では真性包茎とそう変わりはありません。保険適用されないことから費用面での負担は大きいものの、コンプレックスを感じるのであれば包茎手術も検討してください。
包茎手術が必要な状況とは?
仮性包茎というだけで女性から嫌われるかもしれないという恐怖心、もしくは過去に女性から馬鹿にされたことによるトラウマなどは決して珍しくはありません。コンプレックスを解消する手段として包茎手術は効果が期待できるため、仮性包茎であることに後ろめたい気持ちがあるのなら、包茎手術を検討してみるのも手です。
コンプレックスは若い人にありがちなものというイメージがあるかもしれませんが、実際にはそうではありません。会社勤めをしており、付き合いでゴルフのラウンドに向かうのはよくあることですが、ゴルフにはお風呂が付き物のため、30代や40代であっても付き合いのゴルフを憂鬱に感じる人は多いのです。真性包茎、カントン包茎でない限り包茎手術は必要ではありませんが、自信を持つための方法として包茎手術を検討してもよいでしょう。
包茎の治し方
包茎手術にも複数のやり方がありますが、包皮の余った部分を切除し調整するやり方が一般的です。亀頭直下法と呼ばれる術式が多く用いられており、こちらは亀頭のすぐ下の部分を切除し、残りをつなぎ合わせます。また、根部切開術、根部切開法と呼ばれる術式もあり、こちらは亀頭直下法とは違い陰茎の根本の部分の包皮を切除する術式です。いずれにしても傷跡は目立たないため、包茎手術を受けたことを他人に知られにくい点が魅力です。
切らない包茎手術というものもありますが、これは先に書いたような剥き癖をつけるやり方を医療機関が専門的に行うものと考えてください。医療用に使われているボンド、糸などで剥き癖をつけられますが、やはり包皮がかなり余っている場合には効果は期待できず、基本的には軽度の仮性包茎の場合に使われる治し方です。